真の富者(ふうじゃ)


常に天地の美に目覚めている人々は天国浄土に住む者です。
道端の名も無き小さな花一本にも小さな虫の啼く音にも、白雲の行き交いにも美を見出す者は富者です。
お金を使いきれないほど持っているのにその使い道を知らず、まだ多くを求める者はただの蒐集家に過ぎません。
私たちは蓄えることばかりに汲々としてはなりません。


味わうことは本当に受けることです。
いかに多くのものがあっても、味わうことを知らないものは本当に受けることを知らないのですから、貧しき者と言わねばなりません。
例え財は乏しくても、あらゆる事物に存在する美や幸や、その意義をしみじみと味わうことのできる者は既に富める者、豊かな者なのです。

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