生を充実させましょう


「死は敗北である」と考えるお医者さんもいますが、どれだけ長く生きるかということではなく、どれだけ深く生きるかが大切です。
例え、延命できなくとも人生のクオリティを高める手伝いができれば、医学は使命を果たしたと言えるのではないでしょうか。
今でも人気の高い吉田松陰や坂本龍馬は短命に終わったことを惜しまれますが、短かったとはいえ彼らの障害の充実度は、生き残った明治の元勲たちに劣っていると考える人はいないでしょう。


「最も多く生きる人とは、最も長生きをした人ではなく、生を最も多く感じた人である」と、ルソーはその著書「エミール」の中で云っています。
一方、二十世紀最高の哲学者のハイデッカーは、「死とは人間の存在の最高の山脈である」と云っています。
人間の生命は有限ですが、死や老いに対して成熟することがあるのではないかと考えます。
生きるということは成熟に向かって努力することであり、死によって平安な永遠の眠りを与えられるのではないでしょうか。

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